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ニュース / 2007年06月13日の記事を表示しています

2007.06.13
7日と15日、大阪でキャンドルナイトイベント開催


Reporter : 金優佳

2005年冬至にはじまった100万人のキャンドルナイト@オオサカシティ。今年の夏至は、これまでの開催地である梅田西地区に、東地区の茶屋町も加わり2箇所へイベントを拡大。7日には茶屋町ナイト、15日には西梅田ナイトが開催されます。大阪駅周辺ではポスターやガイドブックが設置され、キャンドルナイトイベント開催への盛り上がりを見せています。

1000000人のキャンドルナイト@OSAKA CITY Candle Park 2007 Summer
http://www.candle-night-osaka.jp/

夏至にさきがけ7日には、茶屋町でキャンドルナイト(=茶屋町ナイト)が開催されました。私も現場へ足を運び、そこでイベントを支える人々の繋がりに出会いました。

造形作家の桜井トモヒロさんは、イベントの仕掛け人、水口学さんとは小学校時代からの幼なじみ。キャンドルナイトの開催をすすめていた水口さんの話しを聴き、「ぜひ参加したい」と、第1回目から参加しています。



水口さん(左)と桜井さん(右)


桜井さんは、今回の茶屋町ナイトに参加するアーティストの呼びかけを行った第一人者。アーティストがアーティストへ参加の声をかけることで、「ひとつむこう側のつながりがたくさんできた」と桜井さん。27人のアーティストが参加し、茶屋町にキャンドル回廊を演出しました。
桜井さんは、大阪芸術大学付属大阪美術学校で彫金の講師をしています。桜井さんが制作した作品のイメージは「メビウスの灯」。今回の「メビウスの灯」は、桜井さんのもとで彫金を専攻する学生と、桜井さんによる合作です。



桜井さんと桜井さんを慕う学生の方々


毎回、次の人、次の世代に受け継いでいく、というコンセプトで制作され、昨年の冬至から大阪のキャンドルナイトに登場しています。メビウス全体は地球を表し、輪の中には24個のオブジェがあります。去年、桜井さんは「終わらないしりとり」というテーマでオブジェを制作。今回は、学生が「星」というテーマでオブジェの制作を引き継ぎました。



キャンドルの灯った「メビウスの灯」


桜井さん
「制作活動こそ続けていかないと意味がないので、つながりや継続という点を大事にして、できる限り続けていきたいという思いから『メビウスの灯』を制作しました。学生のオブジェの出来ですか?上出来だと想います笑。より多くの人に楽しんで作品を見て頂き、この展覧会自体がどんな意味をもっているか感じてもらいたいと思います。」



学生の作った作品に満足そうな桜井さん


彫金作家の魚谷純平さんと井内貴史さんは、2人でキャンドルアートの作品を出品しました。今年の春まで、同じ専門学校時代に通っていた魚谷さんと井内さんにとって、桜井さんは専門学校時代の彫金科の恩師でした。専門学校時代、第1回目の開催となった2005年冬至では、桜井さんと一緒に作品を出展していました。彫金作家としてデビューした魚谷さんと井内さんにとって、今回の作品は、はじめての出展作品になったそうです。



魚谷さんと井内さんによる作品。コンセプトは「パーソナリティ」


魚谷さん
「このイベントを通じて、色んなアーティストとの繋がりもできますが、何よりも楽しいのでこのイベントに参加しています。CO2削減したるぞ!という意気込みよりも、ただ自分たちが楽しみたい、つくりたい。その思いがCO2削減に繋がるなら、なおさら、ほかのイベントより価値があるのではないでしょうか。」

井内さん
「ふたりとも、考えて作るのではなく、作りながら考えるのが好き。みんなにみてもらって、きれいなー、と感じてもらえれば。来てくれた人が、ほっと和んでくれたらいいと思います。」



魚谷さん(左)と井内さん(右)

魚谷さんと井内さんが、今回もキャンドルナイトに参加することになったきっかけは、造形作家・吉川誠司さんの存在でした。魚谷さんは、一昨年の春から吉川さんの設立した工房、TOOP DESIGN WORKSで一緒に働いています。

造形作家・吉川誠司さんにとって、今回は2回目の参加になります。第1回目の開催となった2005年冬至、桜井さんと学生が制作した作品を見たのがきっかけとなり、吉川さんも参加することを決めました。そして翌年、第2回目の開催となった2006年夏至に、吉川さんは桜井さんと供にキャンドルアート特別出展として参加。実は、吉川さんと桜井さんは、金属関係を専門に活動するアーティストが集まる大阪の工房を通じて、昔からの繋がりがあったのです。
今年、吉川さんが制作した作品のテーマは「キャンドルノメ-発芽祭-」。昨年の夏に灯した作品である「Candle Seed」の「種」が綿毛となって世界中へ飛び、このムーブメントが広まっていってほしいというコンセプトで制作されました。



吉川さんの作品

桜井さん
「アーティストは、未来の世代やアーティストが、生活できる環境のことを考えながら、作品作りをしています。魚谷と井内も今回は自分たちの力で頑張ってくれて、とてもうれしい。「制作活動」の輪が次の世代に着実に繋がっているひとつの成果だと思います。」

地域に密着した人と人の繋がりが、キャンドルの灯となり、あたたかく大阪の街を包んだ夜。制作活動を続けるアーティストの方々の間の、あたたかい思いを感じました。

7日に引き続き、15日には西梅田地区で、キャンドルナイトイベントが開催されます。
みなさんも是非イベントに足を運んでみてください。


●プロフィール
桜井 トモヒロ 造形作家
1969年大阪生まれ。大阪芸術大学付属大阪美術学校美術工芸学科非常勤講師。1997年鍛冶屋「アトリエ鉄の穴」創立。

吉川誠司 造形作家
2005年TOOP DESIGN WORKS設立。店舗設計などを手がける。
TOOP DESIGN WORKShttp://toop-dw.com/

魚谷 純平 彫金作家
1986年大阪生まれ。
2007年大阪芸術大学付属大阪美術学校専門学校卒業。
TOOP DESIGN WORKShttp://toop-dw.com/

井内 貴史 彫金作家
1984年香川県生まれ。大阪在住。
2007年大阪芸術大学付属大阪美術学校専門学校卒業。

●1000000人のキャンドルナイト@OSAKA CITY Candle Park 2007 Summer
http://www.candle-night-osaka.jp/


| 金優佳 | ニュース | 15:28 | comments(0) | trackbacks(0) |

















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